真夜中のピクニック

UmiMalo2004-05-28


ようやっと仕事も順調に片付き始めて、
今週初の22時台帰宅が実現した金曜日。
一昨日くらいから「ドライブでも行きたいよなー」ってずーーーっと思ってたらタイミングよく友達から連絡が来た「ドライブしようよ」って。
さくさく仕事を片付けて。
目指すは三浦半島荒崎へ。途中道に迷って油壺マリンパークへ出たり
愉快なハプニングがあったけど、無事に荒崎「夕日の丘」へたどり着いた。
文字通り、昼間来れば海を眼下に夕日を拝めるらしく、ちょっとした展望スペースや小高くなった丘に「夕日鑑賞」用のベンチがある。
空が少しガスっていたけど、三浦まで出てくるだけで星がよく見える。
真夜中、誰もいない公園、生暖かい風が、強い。
「今日、突然泣いてしまう出来事があってさ。
 弓麿に会いたくなったんだよ。」
人前で、話を聞いた途端に「泣く」という自覚のないまま突然に涙がこぼれ落ちた、らしい。いつも笑顔を絶やさないその人が、そうやって泣いた日に、あたしに会いたいと思ってくれたコトが嬉しかったから、そのことについてはそれ以上何も聞かなかった。
ウッドデッキに二人でシートを敷いて寝っ転がる、波の音、ちりじりになったわたあめみたいな雲、星空、遠くで瞬く灯台の光。
星座のことなんか、長いこと本を読んでいなかったから
何にもわからなくてチンプンカンプンだったけど、楽しかった。
波音は耳に優しく、薄い雲のおかげで白くかすんだ星空は
疲れた眼にハッピートリップをもたらしてくれる。
幻覚のような花火のような流れ星を二発見た。
夜中の公園で遊んでるウサギも見た、小さな感動。
真夜中に超スピードで北上して行く(おそらく)自衛隊機も二機見た。
(認識したての時はUFOかと思い焦ったがその内眼が慣れてくると直線・音速で飛んでいる様がわかるようになった。しかしどこから来てどこへゆくのでしょうか)
友達は、悲しみを風に乗せ、あたしは機械的に過ぎて行った日々の疲れを波に乗せ、黙ったまま星空を見上げる。体の力が抜けてゆったりとした時間。
優しい沈黙が通り過ぎて行く。

真っ暗だった世界が、東の方からじわじわと白やんできて、新しい世界を運んでくるように、あたしたちもまた、
アスファルトに塗り固められた世界へ、新しい夢を見に帰るために、
再び車を走らせた。